書店活性化パブリックコメント募集を見て

2024年10月5日土曜日

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「関係者から指摘された書店活性化のための課題(案)」を公表します (METI/経済産業省)

最近は、ほぼ電子書籍のマンガしか読んでないですが、本好きの一人として読んでみました。
箇条書きで気になったところを書いていこうと思いますが、素人の考えですので実現性は全く未知数です。


資料[関係者から指摘された書店活性化のための課題(案)]

>こうした本に、読み手が出会う経路は、実体的には「書店」、「図書館」、「ネット」の3つがある。

本を見つけるために探す場所としてはそうかもしれませんが、偶然性も入れるともっとありそうです。出不精な自分のイメージだと、床屋、美容室、ラーメン屋、病院待合室などにちょっとした本棚が置いてあります。地元の床屋と歯医者は実際においてあります。また自宅でも家族の誰かが買っている本だったり、知人宅でも見かけますし、本に関するプレゼンが聞けるかもしれません。もっと言うと、古紙回収の日に見かけるかもしれません。

>全国一律の価格で本を販売することが可能である。これにより都市部と地方部で価格差なく情報に接する機会をもたらし

最低賃金が地域で違っていることを考えると、その情報を得ることにはやはり差が出ているのではないでしょうか。現実的ではないかもしれませんが、マクドナルドみたいに都心型価格というのを作れば、金銭面での格差はいくらか解消されるかもしれません。

マクドナルド「都心型価格」の差額は最大“40円程度”。担当者に聞いてみた - グルメ Watch

>返品を避ける流通の仕組みを確保できれば、本の取り分を変更することが可能となる

そもそも紙の本を置かずに住む仕組みに出来ないでしょうか?往復する本の量が減らせ輸送量の削減に繋がります。ただ、すぐ受け取れないのが最大のデメリットとなります。どうしても物理本を近くに置いておきたいなら、書店共同の小さいAmazon倉庫みたいなのを作るとかでしょうか?
「書店の色を出すにはどうするのか?」「試し読みは?」を考えると、大型デジタルサイネージで書店オリジナル本棚を作成するというのはどうでしょうか?装丁が3Dモデルで見られればイメージしやすそうです。中身まで見たい場合は、タブレットを用意し1冊何ページまでor何分まで、と制限をかけます。

資料[全国書店ヒアリングでの声]

>紙でしか出来ないこと

ここはいろいろな意見があるところでしょうが、パッと思いつくのは回し読みとかですかね。紙でも電子書籍でも売上には全く繋がりそうにないですが、電子書籍なら時限式チェックアウトみたいな仕組みで別端末で読める仕組みがあったら、知り合いにおすすめできたりして面白そうです。


公民館や図書館や別の店と対立してしまいそうな施策や、別に本屋でなくても…という施策が多いような気がします。不動産・雑貨屋・カフェ、が目立ちますが、商店街ならチラシを置いて専門店に誘導するぐらいで良いのではないでしょうか。本の価格を自由に変えられるようになれば、商店街利用者は本の値段割引とかはありかもしれません。一方、本ならではとして製本機を置いて本を作成したり特定ジャンル特化型書店は良いと思いました。本の内容を実際に体験するイベントも良いですね。

陰キャだと到底考えつかないのですが、シェアキッチンって意外に多いですね… 野外バーベキューのお手軽版という感じなのでしょうか?本屋でコミュニケーションが生まれるという意見も多く、「そうなんだ…」という気持ちになっています。
企業への選書をしている本屋さんもあるようで体験してみたいです。

最近行かなくなってしまっているのですが同人誌ショップはいつも行列があるように思います。また、秋葉原の書泉ブックタワーでは同人誌を一部置いてある棚がいくつかあります。他の一般的な本屋ではまだ見たことがないですが、資料を読んでるとリトルプレス(ZINE)という用語があるようで、すでに取り組みはあるようです。

本が売れなくなったという理由の一つに、個人で物理の本を所有・管理するのが負担というのもあると思います。今の居住地から絶対動かなかったとしても置く場所には限界がありますし、引っ越すとなれば大変です。物が多いと物流への負担も考えられます。私も可能であれば紙で所有したいですが、管理を考えると難しいです。滅失しなければ永遠に所有できるというのは紙の最大のメリットなのですが…

また、共通する困りごとはやはりお金ですよね。人類のレベルを上げるにはお金が妨げになっているというのは拭えません。一見便利なツールですけど市場を守るためと言って農産物が廃棄されたりするのはあまり気持ちの良いものではありません。一方、コンピューター界だと出来るだけ広まってもらうためにOSのLinuxが無料だったという話が思い出されます。知識や情報とお金は相容れない時代になっていると感じています。

形あるものと形ないものが共存している例の一つが本というか情報(文字・絵・写真)ですが、今回のパブリックコメントで良い活路が見出されることを祈ります。私も簡単ですが送らせていただきました。